京都市伏見区にある伏見稲荷大社は、“お稲荷さん”の愛称で知られている、全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮です。全国各地で老若男女を問わず親しまれています。観光シーズンは前が見えない程混雑していることもあります。そんな混雑時にでも絶対にこれだけは見ておきたい、伏見稲荷大社の名スポットとその魅力をご紹介します。
目次
伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)
(2017年1月3日 AM 9:00 伏見稲荷大社の楼門、人が多すぎる・・・。)
ご利益・ご祈祷
稲荷山の麓(ふもと)に本殿があり、稲荷山全体が神域とされています。ご利益としては商売繁盛や五穀豊穣(※)が有名です。他にも病気平癒や、安産、学業成就などのご利益があるとも知られています。
(※)五穀豊穣・・・穀物などの農作物が豊かに実ること。
伏見稲荷といえば、“狐(きつね)”
狐と稲荷神社
伏見稲荷大社には狐のイメージがありますよね?それも当然、境内のあらゆるところに狛狐が置かれています。野生の狐ではなく、私たちの目には見えない白い(透明の)狐であることから、“白狐(びゃっこ)さん”と呼ばれています。狐は稲荷大神様の使いに位置付けられています。
境内の狐は、みんなくちに何かをくわえています。それは、稲穂、巻物、宝珠、鍵です。それぞれ、
■稲穂(農業)
■巻物(知恵)
■宝珠(霊徳(※))
■鍵(霊徳を身につけようとする祈願)
といった意味合いがあるといわれています。
(※)霊徳・・・神秘的なほどに優れた徳。
境内には“稲穂”がたくさん!
境内を歩いていると、あらゆる所に稲穂を見かけます。
一般的にお稲荷さん=狐という認識がされていますが、そもそも“稲”と“狐”って、一体どのような関係性があるのでしょうか?
先ほど、伏見稲荷大社は五穀豊穣のご利益で有名であるとお話ししました。稲荷大神様は、農業の神として信仰されていたため、稲(穀物)をエサとするネズミを追い払ってくれる狐と相性が良いということや、狐の色やしっぽの形が稲穂に似ていることなどから関連付いているそうです。
内拝殿・本殿(ないはいでん・ほんでん)
こちら本殿は国の重要文化財建造物です。屋根が前方に長くなった“流造(ながれづくり)”と呼ばれる造りになっています。
本殿は流石初詣と言わんばかりの参拝行列、20分以上待った気がします。飛んできたお賽銭(10円玉)が頭に直撃したことは一生の思い出です。
外拝殿(げはいでん)
外拝殿は、楼門と本殿の間に建っている建物です。こちらも国の重要文化財に指定されています。
千本鳥居
(2016年1月3日 AM10:00 やはり混んでいます。ツアーのようです。)
外国人の方からも絶大な人気を誇る朱色の千本鳥居。人混みが得意ではない私ですが、ここまで混んでいると逆に楽しいです。観光客の方が話しかけてくれたりして。
朱色の鳥居が隙間なく並んでいます。
パワースポット“おもかる石”
奥社奉拝所(おくしゃほうはいじょ)の傍には、“おもかる石”と呼ばれる2つの石があります。願い事をしながら石を持ち上げ、自分が予想していたよりも軽いと感じたら願いは叶う、重いと感じたら叶わないとされる試しだそう。
おもかる石、大人気です!
狐の絵馬・願かけ鳥居
伏見稲荷の見所の一つ、狐の絵馬です。みなさんそれぞれに狐にお顔を書いていますね。漫画家さんが書いたようなクオリティの高い狐のお顔があったりして、見てるだけでも楽しいです。
狐だけでなく、鳥居の絵馬も有名です。
(2017年1月3日 AM10:30 お昼に近づくにつれ混んできます。)
初詣に伏見稲荷大社へ行かれる際は、早朝をおすすめします。混雑はしていますが、お昼過ぎからまた人が増えてきますので、それまでに行かれると割りかしスムーズかと思います。(スムーズでは無いか・・・。)
ちなみに、伏見稲荷大社は大晦日の夜〜1月5日頃までは毎日混んでいるようですね。一年に一度の初詣。たまには人混みの中で神社をめぐるのも、なかなか楽しいものです。
帰り道には稲荷名物“スズメの丸焼き”をぜひ召し上がってみてくださいね。(私は怖くて食べれませんでした。)
[文:中原]
伏見稲荷大社 アクセス
〒612-0882 京都府京都市伏見区深草藪之内町68
JR奈良線『稲荷駅』下車 徒歩直ぐ
京阪本線『伏見稲荷駅』下車 東へ徒歩5分