京都の和菓子の老舗『甘春堂』にて、和菓子の魅力を体感してきました。

京菓子の老舗『甘春堂』にて初の和菓子づくりを体験させていただきました。和菓子体験教室の様子とともに、日本伝統の和菓子の魅力をご紹介します。

 

江戸慶応元年創業。京都の和菓子といえば『甘春堂』

甘春堂
和菓子づくりの体験をさせていただいたのは、京菓子の老舗『甘春堂』。京都の東山区に本店を構え、四季折々の京菓子を江戸慶応元年から創り続けておられます。今回は『甘春堂 東店』にて、和菓子体験をさせていただきました。

 

レクチャーしていただく和菓子職人の矢野さん。

甘春堂

長年に渡り、和菓子を創り続けてこられた職人の矢野さん。京都の伝統的な和菓子づくりの魅力を、実践とともに教えてくださいます。

 

甘春堂

ケーキやクッキーなどの洋菓子づくりが大好きな私ですが、和菓子をつくるのは全く初めてです。
この日をすごく楽しみに待ちわびていたので、ドキドキします。

 

本日のメニューはこちら!

甘春堂

なんと、一度の体験教室で4種類の和菓子をつくることができるのです。

①お干菓子(きざと)
②上生菓子(ういろ)
③上生菓子(練り切り)
④上生菓子(きんとん)

の4種です。

 

①お干菓子

お干菓子とは、水分の少ない乾燥した和菓子のことをいいます。京都で有名な八つ橋もお干菓子のひとつですね。

甘春堂

お干菓子の生地は、生砂糖(きざと)とつなぎの粉からできています。生砂糖とは、字のごとく生地のほとんどが砂糖です。

生地は綿棒で薄く伸ばし、紅葉の型にくり抜きます。クッキーをつくるときの感覚によく似ています。型抜きは大人になっても楽しいものだと実感です。

 

お干菓子の完成!

紅葉型のお干菓子です。
型抜きを一度失敗してしまいました。遠くから見ると綺麗です。

 

職人さん『型取った残りの部分は食べていただいて結構です。』

食べていいんですか!?

 

いただきま〜す!

美味しい!生地のほとんどが砂糖というだけあって非常に甘いです。

 

②上生菓子(ういろ)

ういろは、中国から伝わり、当初は薬として用いられていたようです。ういろ生地は砂糖・餅米粉・上用粉を水で混ぜ合わせ、蒸しあげています。

オレンジ色のういろを手のひらで3cmほどの大きさに伸ばした後、片手の親指で生地の真ん中を押し、溝をつくります。そこに緑の小さいういろを入れます。

 

生地を両手の平で押しつぶすようにして、7cmほどの大きさに伸ばします。生地に白い餡玉をのせ、片手でつつみこむように生地を丸めていきます。親指で中の白い餡玉を軽く押して、中にしまいます。

 

つつみこまれてきたら両手でくちをすぼめていきます。両手の平でコロコロと転がし、くちを綺麗にします。その後、手で形を整えていきます。柿のへたををてっぺんにのせ、中心に軸をさします。

 

上生菓子(ういろ)の完成!

柿の形をしたういろです。中に入っている緑のういろが透けて、非常に綺麗なグラデーションが浮かびあがりました。これを『中ぼかし』といいます。和菓子はこのグラデーションの美しさが命なのだとか。

 

③上生菓子(練り切り)

餡に餅粉のつなぎを入れて炊き、粘りけをだしたものを 『練り切り』をいいます。白あんを主原料とする生菓子です。

黄色の練り切りを両手のひらでつぶすようにして伸ばします。オレンジ色の練り切りは小さな細長い棒状に伸ばします。伸ばした練り切りの横半分を指で押さえ、薄くします。薄いほうが内側にくるように黄色の練り切りに重ね、境界線をさするようになじませます。

 

生地を両手の平で押さえて7cmほどの大きさにします。小豆のこしあんを生地の上に置き、つつみこむように生地の先をすぼめていきます。手のひらで転がし綺麗な丸にします。

 

両手の人差指を下にむけて立て、指の腹の横を軽く押し当てるような感覚で生地を6箇所へこましていきます。人差し指と親指でつまむようにして星型に仕上げます。三角ベラで紅葉の葉脈の模様を描き、人差し指と親指で端の部分をつまんで横に曲げます。

 

綺麗な形に仕上げるのが難しく、職人さんに何度もレクチャーしていただきました。

 

上生菓子(練り切り)の完成!

イチョウの形をした練り切りの完成です。思っていた以上綺麗に仕上げることができ、気分はもう職人です。上手にできると嬉しくて楽しくてたまりません。

 

④上生菓子(きんとん)

きんとんは、上生菓子には欠かせないお菓子です。着色した餡のそぼろの事をきんとんと呼ぶそうです。

甘春堂

餡をきんとん通しの真ん中に置き、手のひらで強く押すとそぼろ庵の出来上がります。きんとん箸を使って、つぶあんのまわりにそぼろ餡をつけていきます。少しそぼろ餡をつけて少しまわしていく、の繰り返しです。全部つけ終えたら、紅葉の葉を2枚散らします。

 

上生菓子(きんとん)の完成!

甘春堂

秋の色づいた山々を感じさせる、美しいきんとんが完成しました。
そぼろ餡を外につけていくとき、そぼろ餡が手のひらでつぶれてしまうので非常に困難でした。つぶれてしまった部分は下にむけて隠しておきました。

 

最後は、つくった和菓子とお抹茶を一緒にいただきます。

甘春堂

4種類の和菓子をつくったあとはお抹茶と一緒にいただきます。お干菓子ときんとんをその場でいただき、ういろと練り切りはお土産用に持ち帰ります。

 

まとめ

甘春堂

体験教室でつくる和菓子は、季節によって種類が変わっていくため、四季折々の京菓子を堪能することができます。毎日ポテトチップスやチョコレートばかりを好んで食べていた私ですが、和菓子を自分の手でつくってみることで、和菓子の魅力を体感することができました。

魅力①和菓子職人の手作り
魅力②見た目の美しさ
魅力③体にやさしい食材
魅力④季節感を味わえる

これらの魅力が、和菓子が長年幅広い世代に愛され続けている理由です。和菓子は、日本人の『和の心』を凝縮して生まれた食文化なのです。
[文:中原]


『甘春堂』の和菓子体験教室

今回ご紹介させていただいた甘春堂の和菓子体験教室は、毎日開催されています。東山・清水寺嵐山・嵯峨野の2つの会場で行われています。


東山・清水寺

甘春堂 東店
京都市東山区川端正面東入る茶屋町511-1(豊国神社前)
(9:00~18:00)

 

嵐山・嵯峨野

甘春堂 嵯峨野店
京都市右京区嵯峨釈迦堂大門町1-1(清涼寺前)
(9:00~18:00)