京都デニムのジーンズは、腰回りやポケット、ロールアップなど様々な部分に柄を施しています。
この柄はプリントでもなければ、刺繍でもありません。“伝統工芸京友禅染め”という本来着物に用いられる染色技法で染めているのです。
目次
一筆一筆、手で染めていく
デニム生地を型に合わせて白く染め抜き(抜染)、
着物の柄を染める伝統工芸京友禅染めと同じように、色を抜いた部分にひとつひとつ筆で色を挿していきます。
着物と四季
着物は季節に合わせて素材を変え、文様や色合いをコーディネートします。四季がはっきりとしている日本ならではの着物文化です。
そのような季節ごとに着物を楽しむという文化をジーンズでも味ってもらうため、季節に因んだ草木や花の文様・色合いを取り入れたコーディネートを提案。
言わば“現代の着物”を作っています。
ジーンズと四季
四季折々の花や風物詩が描かれたジーンズは、季節に合わせて粋な装いをお楽しみいただけます。
とは言うものの、着物のように素材や柄、色など季節に合わせたルールのようなものは一切ありません。
年中着用できるアイテムとして、お客様ご自身が一番お好きな柄を選んでいただくことを最優先に提案しております。
椿文様
流水桜文様
しだれ桜文様
菊唐草文様
京友禅ならではの淡いグラデーション
着物の染色技法ならではの淡く深みのある色合いは、見る人の心を魅了し続けます。
伝統工芸京友禅染めジーンズは、日常着の一つとしても、特別な日に着る着物のような存在であってもほしいと願います。
母から娘に着物を受け継ぐように、ジーンズを受け継ぐ。
それが私たちの目指す世代を超えた新しいファッションのあり方です。
華やかな腰回り
ちらりと見える腰回りの伝統工芸京友禅染めは、着物の襟元からさりげなくのぞく半襟をイメージしてデザインしています。
柄によって表情が変わり、コーディネートのアクセントに。
カジュアルなスタイルになりやすいジーンズだからこそ、腰回りの柄がフォーマルで上品な印象を引き立てるのです。
裾の粋なお洒落
ジーンズの裾をロールアップすると、桜の京小紋染めがあらわれます。
小さな文様を丁寧に自然の形に添うように掘り、型紙を作成。
その後、時々の季節に応じた色やジーンズの柄・ステッチに合わせた色で色を挿して仕上げます。
ロールアップの京小紋染めは着物の八掛から生まれたアイデアです。
着物の裾からちらりと見える八掛のように、さりげなく映える裾のアクセントが江戸の粋なお洒落を連想させます。
ただモノをつくれば良いという無機質な考え方ではなく、身に着ける人の心をカタチにしていくことが私たちの喜びです。
生活の一部、時間の流れの一部であっても、一時でも人とモノは向き合う瞬間があります。
私たちは大切にしているのはその瞬間。
着れば着るほど愛着が湧き、どんどん好きになる。
私たちが目標とするのはそんなモノづくりです。